ハウスインスペクターとは
<既存住宅不動産情報開示制度(日本版HIP)の創設と新・インスペクション評価方法>
ハウスインスペクターは当協会の定める、既存住宅不動産情報開示制度(日本版HIP)により、新築時の設計図書、耐震・省エネ性能、インフラ状況、アスベストの有無、地盤に関する災害リスクに加え、マンションの場合は管理規約や修繕積立金の充足状況など、購入判断に不可欠な項目を網羅した調査情報の提供を行います。
また収集した調査情報は独自の「新・インスペクション評価方法」と一体運用することで、耐震・省エネ性能や維持管理状況が良好であれば、個別の性能に応じた客観的な「残存耐用年数」と「品等率補正係数」が算出され、住宅の評価額の向上が図られます。
住宅評価額 算出の考え方
(残存耐用年数と補正係数による算出)
<住宅流通市場のニーズに適したインスペクション技術者>
この既存住宅不動産情報開示制度(日本版HIP)と新・インスペクション評価方法では、日ごろの適切なメンテナンスの実施が資産価値の向上に直結するため、売主にはインスペクションを活用するインセンティブが期待できます。他方、買主においては耐震・省エネ性能や劣化事象の有無など、客観的で正確な情報に基づき安心して購入の是非を判断することが可能となります。ハウスインスペクターはこれらを通じてストック住宅取引の安心と信頼を確保する、新たな住宅流通市場のニーズに適したインスペクション技術者です。
<欧米水準の既存住宅流通シェアに対応するインスペクションを>
わが国においても既存住宅流通シェアが増大していく中、消費者保護の観点からこれら欧米水準のインスペクションサービスが早急に求められます。当協会の定める既存住宅不動産情報開示制度(日本版HIP)は、イギリスにおいて2004年から2010年まで売主が物件を市場に出す際、住宅の売買プロセスの効率化と住宅からの炭酸ガス排出量の削減を目的として義務付けられていた情報書類の提供「Home Information Pack」を基に、住宅の構造、地震をはじめとした災害等わが国の状況を考慮して作成されています。
欧米水準の既存住宅流通シェアを安心・信頼できるストック住宅市場として形成していくためには、裏付けとなる欧米水準のインスペクションサービスの提供が不可欠です。ハウスインスペクターはこの既存住宅不動産情報開示制度(日本版HIP)の活用を通じてわが国に欧米水準のインスペクションサービスを提供していきます。
「新築偏重・中古は敬遠」の心理的抵抗
購入時のリスク排除と安心感の担保
「インスペクションの未普及による、住宅品質への不安」にあります。
良質なストック住宅市場を形成するためには、インスペクションの普及が不可欠です。
住宅の維持管理のベストパートナー
<維持管理計画の作成>
「住宅は適切なメンテナンスが行われている限り、物理的な寿命は存在しない」と言われているほど住宅にとって維持管理は大切です。正しい維持管理は建物の寿命を延ばすとともに、残存耐用年数の増加が見込めますので不動産の資産価値の向上につながります。
住宅は主に自重や積載荷重、積雪や風圧・地震などの衝撃をささえる基礎・土台・柱・梁などといった構造躯体と、雨水等の浸入を防止する屋根・外壁・建具などの部位、室内の内装、給排水・電気設備などの部位から構成されています。
住宅を構成する部位には、各部位それぞれの素材等の特性や使用される部位の気象条件などからメンテナンスの周期が異なるため、専門家による維持管理計画の作成が必要になります。
<アセットマネジメントのベストパートナー>
ハウスインスペクターは住宅における部位ごとのメンテナンス周期の把握をもとに、維持管理計画表の作成や適切なメンテナンス方法をご提案します。また維持管理計画を実行することによって見込めるリセールバリューの向上など、アセットマネジメントのアドバイスなど皆さまの住宅の維持管理のベストパートナーとなります。
住宅を耐久消費財から資産へ
<30年で失われている住宅評価>
これまでわが国の住宅の耐用年数は30年程度とされ、今日でもストック住宅における不動産取引において築後30年を経過した住宅にあっては、建物評価がなされないという商慣習が根強く残っています。しかしながら、わが国の現在のストック住宅の建築時期による内訳は、新耐震基準施行後の昭和56年以降に建築された住宅が約6割を占め、且つ品確法施行後の平成13年以降に建築された住宅がそのうちの2割近く存在するなど住宅性能は大きく向上しており、築後30年で建物評価がなされない商慣習は実態と乖離した現状であるといえます。
鑑定実務上の建物残存価値割合
<次世代へ承継する資産へ>
ハウスインスペクターは既存住宅不動産情報開示制度(日本版HIP)と新・インスペクション評価方法によって、耐震・省エネ性能・劣化事象の有無・マンションの管理状況に加え、リフォーム等による設備の更新状況などを「残存耐用年数」と「品等率補正係数」として算出することにより個別の住宅における住宅性能と維持管理・メンテナンス状況に応じた住宅価値の再評価を行います。
これにより、これまでの耐久消費財としての住宅の在り方から売却を前提とした、価値ある資産として次世代へ継承する持続可能な社会への転換に貢献します。
空き家問題の解消
<空き家問題と相続>
国土交通省の調査結果ではいわゆる「空き家」の発生について、住宅取得時の経緯を「相続」としたものが全体の56.4%を占めており最多の原因となっています。
高齢者の施設入所によって本人の意思確認が難しくなること、相続人が複数になり管理や処分について意思決定が煩雑になることなどから、相続物件が未活用の状態で空き家になるケースが多いことが推定されます。
空き家対策において最も重要なのは「空き家をつくらない」取り組みです。親世代が元気なうちに親子間での話し合いを持つことが望ましいですが、居住中の住まいについては処分が難しいこと、不動産の管理や処分には権利関係、管理・補修費用、市場価値、解体費等の専門知識が必要であることから、親子間のみの話し合いには限界もあり専門家の関与が不可欠です。
<多数ある活用可能な潜在的住宅>
一方、国土交通省の調査によると「空き家」のうち約4分の1の住宅が腐朽・破損が無く活用が可能で、その半数が駅から1km圏内であるとの調査結果があり、これら活用可能と考えられる潜在的な住宅は相当数存在することが推定されています。
ハウスインスペクターは住宅の活用方法や資産価値を示し、親子間での話し合いにおける客観的な第三者として、さまざまな専門家と連携しながら適切なアドバイスを行います。
住生活の質の向上による豊かな社会の実現
<住生活の向上による豊かな社会へ>
ハウスインスペクターは既存住宅不動産情報開示制度(日本版HIP)と新・インスペクション評価方法によるストック住宅取引における正確な情報の提供者として良質なストック住宅流通市場の形成に貢献します。
またストック住宅の売主における耐震補強工事や省エネルギー性能リフォーム、日常の維持管理・メンテナンス状況の残存耐用年数評価、品等率補正係数の評価を通じてストック住宅の質の向上を図ります。
さらに残存耐用年数と品等率補正係数の算出におけるストック住宅の資産価値の再評価から、ストック住宅の流動性を高めることで住み替え等を促進し「空き家」問題など社会問題の解消に取り組みます。
ハウスインスペクターはこれら住生活の質の向上を通じ、
豊かな社会の実現を目指しています。