会長挨拶

当協会会長からのご挨拶

chairman

(一社)全日本ハウスインスペクター協会

代表理事 加藤 正明

2015年12月当協会設立時に代表理事就任。現在も同職兼会長を務める。

このたびは幣協会のホームページをご覧いただきまして誠にありがとうございます。

私ども(一社)全日本ハウスインスペクター協会は、「既存住宅の評価を担う人材を育成し、住宅インスペクションを通じわが国のすべての住宅に安心と安全をとどける。」の理念のもと良質な既存建築物流通市場形成へ寄与するため、建物に関し所定の調査技術水準を有する調査技術者に対し「ハウスインスペクター 」の呼称を定めその養成と認定をおこなっています。

現在、全国の住宅総数は6063万戸ほどあるといわれており、国の総世帯数を813万戸ほど上回る水準にあります。一方、我が国の滅失住宅の平均築後年数は約30年と諸外国に比べ短い年数で建物としての役目を終えており、社会資産の損失が指摘されています。

これらを踏まえ平成18年には住生活基本法が制定され、我が国における住宅政策は「量から質」、またストック重視へと大きく転換し、平成30年4月には改正宅地建物取引業法の施行が行なわれ、宅地建物取引業者による建物インスペクションの斡旋についての説明が義務化されるとともに既存住宅状況調査技術者制度が創設されたほか、これまでに既存住宅瑕疵保険の整備も行なわれてきました。

これらにより中古住宅の売買等において、既存住宅の購入希望者等に「調査による安心」と「保険による安心」が提供されることとなり、建物インスペクションの重要性が一層大きなものとなっています。

良質な既存住宅流通市場が整備されることで、ライフスタイルの変化により保有している住宅を売却することも容易になり、老後の資産形成に資することができるようになるほか、これから住宅を取得しようとする世代の方の生涯住宅支出を大きく減らすことが可能となり、減らした住宅支出を、教育や余暇の充実などにあてるなど、生活の豊かさにつながっていくものと考えています。

既存住宅の売買に限らず、建物は常に維持管理が必要とされますが、適切な維持管理には信頼できる調査技術者が不可欠となります。幣協会においては既存住宅状況調査技術者講習、長期優良住宅化リフォーム推進事業における現況検査等の講習を通じ、信頼できる調査技術とコンプライアンス、調査依頼者の意向に沿った調査結果の活用などの啓発と普及に取り組んでいます。

皆様におかれましては、今後とも幣協会の活動に一層のご指導とご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

一般社団法人 全日本ハウスインスペクター協会
会 長  加藤 正明